熊谷市竜巻災害ボランティア~ゼロか100かではない&自己実現の場でもないですよ~

土曜日は、相方くんが夜勤明けでの参加だったので、少しゆっくりめに社会福祉協議会(災害ボランティアセンター)さんに到着しました。

この日は、熊谷市の地域性の特徴とも言える。。。


市役所の有志のみなさん・消防の有志のみなさん・青年会有志のみなさんも、みんな、被害に遭われたお宅他でのボランティア活動に参加!!!


ベッドタウンではあり得ない、熊谷市独特な「町のみんなでやろう!」の日でした。


わたしたちはゆっくり目に到着したのと、相方くん両親の在宅介護課題の相談を社会福祉協議会さんと継続していたので。

ニーズがあればボランティア活動に参加して、なければ、相方くん両親の相談でいいよねー位の気持ちで伺いました。

熊谷市在住のたくさんのボランティアさんたちは、ニーズに呼応して出発された後でした。

わたしたちが到着した少し前に、ボランティアに参加しようと熊谷市外の小さな仲良しグループさんが来ていました。

ただ、ニーズマッチが難しかったようで待機になっていたんですね。

わたしと相方くんは、その様子を見ていたので、ニーズがなければ、義父母の在宅介護の相談をお願いします!と申し出たのですが。


災害ボランティア担当の方々から「ニーズ、あります!」と(^_^;)


ん???

待機になっていた方々のプライド、大丈夫かなぁと心配しました。

まぁ、なるようにしかならないかー・・・と。


わたし・相方くん・待機になっていた方々のうち2名の計4名で、被害に遭われたお宅にお伺いしました。

もちろん、最初の案内は、災害ボランティア担当の方も一緒です。


2階建て一軒家で広いお庭もあるお宅。


の前の道路で、ワンちゃんを連れた恰幅の良いお母さんと、品のよい華奢なお母さんがお話をされていました。

わたしは、ワンちゃんがかわいくて、おもわず「ボランティアに来ました~!ワンちゃんかわいい!!!」と(^_^;)

恰幅の良いお母さんは、ワンちゃんを褒められてちょっと嬉しそうにして。


「若者なんだから、ボランティア、一生懸命やりなさいよ!!!頑張りな!!!」


と大らかにカンカンの太陽みたいに笑って発破をかけてくださいました☆


ワンちゃんと遊びたい気持ちを抑えて「はぁ~い♪」。


ところがです。


市外在住の仲良しグループさんのうち2名の方々の空気が一瞬にして凍り、集中力がプツンと切れてしまったことがわかりました。


「なんでそんなこと言われなきゃいけないんだ!?」「そんな言い方しなくてもいいのに!!!」


そんなところでした。

田舎町でのご近所付き合いや、年配者とのコミュニケーションに全く慣れていないのだなという様子がうかがえました。


ボランティアをお願いしたいと申請されたお母さんは、品の良い華奢なお母さんでした。

災害ボランティアセンターには「家の1階と庭のガラス撤去」を依頼されていました。

門や玄関のあたりも、お庭もガラスが非常に多く飛散していましたが。

お家の1階を見せていただくと。

ガラス飛散よりも。


山盛のコードが非常にシステマチックになっている→音響セット


が、目に入りました。


これ・・・。

お母さんのご趣味ではなさそうだよね。。。

お母さんの旦那様か、息子さんとかのご趣味だと思われるのですが、旦那様も息子さんもいらっしゃいません。

このシステマチックぶりからして、相当大切にされてきたのがわかるので、コードや音響セットを動かしたりバラしたりしながらガラス撤去をしてよいものかどうか迷いましたが。

でも、旦那様か息子さんも、いずれにしたって、セットを動かしたりバラしたりしないとガラス撤去とか出来ないよねと判断。

相方くんなら、特に指示しなくても、大切にしながら&お母さんとコミュニケーションを取りながら、グループ2名の内1名のメンズさんと一緒に活動してくれるだろうと思って。

まぁ、T4ならではなのかもしれませんが、信頼という名の「放置」なんですが(笑)。


わたしは、グループ2名の内1名の女性の方と一緒に、門からお庭にかけてのガラス撤去へ回りました。

2階建て一軒家の1階の掃出し窓が、竜巻の通り道になってしまっていました。

広いお庭は、雑草が背高く伸びていて、パッと見は、大きなガラス片しか見えません。

どうしようかなーと思いながら、まずは大物さんから撤去していきながら様子を感じていると。


品が良く華奢で日傘をさし、熱い中長袖のTシャツにパンツルックのお母さんが、庭や屋内で活動するわたしたちを見ながら、庭のかなり隅のほうで鍬をかいていました。

お母さんは、庭の隅のガラスを鍬で集めたいのかな?と思い、ガラス片を集めながらもっと空気を感じていると。


違う。


お母さん、わたしたちやお家の方向を見ながら、左手で鍬を2~3回引いては止まるんですね。

ガラス片を集めようと鍬を引いているわけではなく、鍬で地面をさすっているだけ。

完全に、心ここにあらず。

いきなり見ず知らずのボランティアさんが来てどうなるのか不安が強いのかな?とも思いましたが。

何かありそうだと判断して。


お宅の音響セット、すごいですね~♪から始めてみました。


音響セットは息子さんの趣味だとのこと。


この大きなお宅には息子さんだけが住んでいたのだが、その息子さんは海外赴任で今は日本にいないとのこと。

来週、息子さんが一時帰国したら、お宅の2階の片付けなどをさせよるとのこと。


2階ね、2階・・・複数の窓には、ガムテで×が大きく貼られていて、割れないよう補強されていました。


2階の窓は、お母さんがされたんですか?と尋ねてみると、近所のみなさんがやってくださったとのこと。

近所のみなさんが、これだけ助けてくれたのに、家族が何もしないのは申し訳が立たないから、息子さんに一時帰国してもらうようにしたのだそうです。


田舎町特有ですね。


しかしながら、ちょっと気になるのは。

この大きなお宅に、息子さんが1人で暮らしていたということ。

近所の方々と一緒にお母さんも2階をどうこうしたわけではなさそうなこと。

来週、一時帰国する息子さんが、どれ位の期間滞在して片付けを出来るのかが見えないこと。


お母さんは、近所に住んでいて、竜巻被害に遭ったことも、近所の方から教えてもらって慌てて飛んできたとのことだったんですね。


息子さん、海外にいるなんて、すごいですねー☆


ゆったりお話をしてみようと思いました。


ご一家は、お父さんのお仕事の海外赴任の関係で、世界のあちこちで生活をされていたのだそうです。

お母さんも英語がペラペラなのではなく、特に、アメリカ西海岸カリフォルニア州で暮らしていた時は、自分たちと同じような日本人仲間さんたちがたくさんいて。

日本人の奥さん同士で、パッリワークやキルトをたくさん楽しんでいたので日本語だけで十分だったのだそうです。

パッチワークやキルト仲間さんたちと一緒に、困っている方たちなどのために寄付をしたり、キルト会を開くボランティアを長年されていたのだそうです。

それはそれは充実して輝いた日々を過ごされていたとのこと。

ところが、お父さんの身体の状況が良くなくなって病院にかかることになったのですが。

日本語でさえ難しい医療専門用語の英語は、お父さんもお母さんもよく理解できず。

日本に帰国して病院にかかってみると。


あんなことになってしまって・・・


と、お母さんがおっしゃっていました。

お父さんを見送られたあと、お母さんはリウマチを発症されてしまったのだそうです。


なるほど。

だから、竜巻被害に遭ったお宅の2階も近所の方々に助けていただいて、お庭や1階のガラス片の撤去もボランティアさんにお願いをしているわけかぁ。

鍬で地面を2~3回さするのでさえ、かなり痛むのではないかと考えられました。


すると。

そんなどころの騒ぎではなかったんですね。


痛みと筋肉の可動域が狭くなっている関係で、首を横に動かしたくても動かせない・・・横を見てお話出来なくてごめんなさいねと(;_:)

極端にやると気を遣われるだろうと思って、義父の病気のことやかかっている病院など地域性も踏まえたお話をしながら、気付かれない程度に少ぉしずつお母さんの視界にわたしが入れるようにジリジリ動いて。

お母さんと、楽しかった時のお話も、辛かった時のお話も、今のお話も、たくさんキャッチボールしたら。


おそらく、あまりこういった状況にはならないと思うのですが。


長袖Tシャツと布手袋で隠していた右手を、手袋を取って見せてくれたのですね。


ほんの数秒のことでした。


かなりの変形と拘縮がみられました。


パンツをはいているけれど、膝もかなり痛くて曲げられないのだと。


さて。

この状況で、1階とお庭の「見える部分」のガラス片撤去だけで終わるのは、帰国されお疲れでショックも大きいであろう息子さんにとっても好ましいことではありません。

しかし。

ご近所さんに助けていただき、「こういうことは身内や親族でやるのが筋。その後、ご近所同士で助け合う」という田舎町独特の習慣がある中で。

全てをボランティアがやってしまっては。

ご近所さんの手前、お母さんは、余計な気を遣うばかりになって暮らしにくくなってしまいます。

同情して全てをやることは簡単ですし、息子さんにとっては大きな負担がかからず、一見、良いことづくめのように思えますが。

果たして、その先に待っている「暮らし」が最高のものになるのか???

と考えると、全てをボランティアさんがやることが決して良いことでもないケースがあることがわかります。

遠く離れた国で暮らす息子さんが、せっかく一時帰国してくださるならば。

息子さんにも、少しでも状況を目で見て心で感じてもらうことが、一人、病気と付き合いながら日本で暮らすお母さんのためにも良いと感じました。


災害被害の辛さとかを一緒に語り合ったり、共に感じることでお互いを労りあえたり、そういった家族や親族間のコミュニティの芽をボランティアが摘んでしまってはいけないのですね。


ゼロか100かではない


先日訪れたお宅のように、ボランティアが35の支援をすればよいケースもあります。


今回のお宅では、まず、この伸びきってしまった大量の雑草がガラス片を見えなくさせていて、息子さんが状況もよく分からずに帰ってきたときに怪我をしてしまう危険を回避させることにしました。

お母さんも、病気を抱えているので、転倒してしまった時などに怪我をしてしまってもいけない。


1階チームにも声をかけて、工夫&配慮ある活動を依頼しました。


鎌を持ってきていたので、庭の草むしり・草刈をしてみると。

やはり、続々と大物のガラス片が現れました。

中には、土に刺さってしまっている物も多く。

草で見えなかったのですが、このお宅ではないお宅から飛散していた瓦も多く。

土嚢袋は余裕を持って預かっていたので。

先日、地元民Sおじちゃまが教えてくれた通りに、廃棄物は分別していきました。


最初に、恰幅の良いおばちゃまから発破をかけられてモチベーションが下がってしまっていたメンズの方は「なんでここまでやらないといけないんだ」という感満載でした。

お母さんがご病気なのはわかるけれども。

ガラスを撤去したのだから次の現場に移りたいオーラ満載で。


ゆとりかーーーぃ???

指示されたこと以外やりたくないって、どーなんだ???

自分が相手の立場だったらと考えてボランティアに来たのではないのかな???

別に、100やろうよとは言ってないしねーーー。

もう、放置させていただきまして。


わたしと相方くんで、庭に転がっていた網戸の解体を始めました。

解体と言っても、Sおじちゃまが教えてくれた解体は、本当に簡単!!!

廃棄物の分別問題があるので、そこさえクリアになればOKなのです。

細かくする必要はナシ♪

やり方にコツはいるのですが(^_^;)


郷に入りては郷に従え


先日、地元民Sおじちゃまと活動をご一緒しなかったら、ここまで出来なかったと思いますし、熊谷市のルールに沿うことも出来なかったので、本当にSおじちゃまに感謝です。

休憩を含めて2時間ほどで、ここまでの作業が終了。


お母さんは「今までは自分がボランティアする側だったのに、こんなことになってしまうなんて・・・本当にごめんなさい」と大泣きされていました。


竜巻があってから今まで、ご近所さんへの気遣いや、息子さんへの一時帰国依頼などで、泣く時間がなかったのかもしれませんね。

泣いている理由とごめんなさいが、すごく気になったので。


こういうことって、巡り巡ってくるものだから、お母さんは自分を責めないでくださいね。

ボランティアをされてきたからこそ、困った時はお互い様に出逢えているから、お母さんがされてきたことが今に繋がってるんですよ~☆

息子さんが帰ってくるまで、あともう少しだから♪

と声をかけてお別れしました。


被災された方に泣いて感謝していただければ「良いことをした」わけではないんですよね。

泣く・・・ということは、実は非常にパワーを使うし、後々、その涙から立ち直れなくなってしまったりします。

次への希望を、いかに気付いてもらえるようにするのか。

次への希望があれば・次への希望に気付けば、ドーンと落ちてしまった気持ちを涙で消化することも出来ることがあります。


いろんな災害ボランティアをする時に、共通して感じることは。


何を言われても・されても、心折れないタフさと覚悟を持ってボランティアに入ること


楽しいことなんて待っていてもないよ、だって「災害」のボランティアなんだから


「災害」のボランティアに入る時に、自己実現や達成感、満足感を求めるのは、土台おかしな話です。

みんな辛い想いをしている被災地は、ボランティア自身の自己実現や達成感、満足感を得るために存在しているのではありません。

100やってもなお足りないことがあれば120でやり、100やりたくても空気を感じて35や65で引く。

「災害」のボランティアって、状況や各市町村のルール、住んでいる方々の気持ちに。


ただただひたすらに流されること


が一番大切なんじゃないかなと思います。


気持ち悪いですよね(^_^;)

白か黒かハッキリしない。

自分が主役とかでもないように感じてしまう(これは大きな誤解で、下支え役の主役なんですよね、誰もが)。

マスコミとかで称賛されるわけでもなく、困った時はお互い様のことをしているだけだから誰からも褒められない(かもしれない?)。

でも、そのグレーとか、35、65、時には120に自分が変幻自在にカメレオンになれないのであれば。

「災害」のボランティアだけをするのではなくて、他に数多あるボランティアにも参加してみるのもいいのかなと感じます。

必ずしも、被災されたみなさん全員が、今すぐ今すぐ被害に遭ったお家などを元通りにしてほしいというわけでもないので。

そんなことを感じた1日でした。
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