GW活動報告ーえーちゃんー

昨年に引き続き、今年もGWの活動に参加しました。

今回はしげさん、なおさんと3人でハイエースに相乗りで現地へ向かい、仙台駅で他のメンバーと合流するという日程でした。メンバーの入れ替わり等もあり、ありささん以外は初めて顔を合わせる人ばかりというメンバー構成でした。

一日目は昨年も訪問した宮城県南部の仮設住宅での足湯、二日目はT4Uをはじめ、ボランティアが初めて入るという離島での足湯でした。

さて、初めての執筆なので、過去の活動のことにもちょっとだけ触れておきたいと思います。僕が初めて本格的な災害ボランティアに活動をしたのは2011年4月の南三陸町でした。

南三陸町は見渡す限り瓦礫の、「灰色の景色」でした。被害地区の瓦礫撤去などはまだ自衛隊や重機を扱える専門業者にしか行わせてなく、ボランティアがやれることは非常に限られていました。

このとき僕に割り振られた仕事は支援物資の仕分けと写真の洗浄でした。一般ボランティアだったので臨床心理士の資格を活かせることは最初から期待していなかったのですが、なまじ同じチームの他のメンバーが避難者の話を聴く活動も行っていただけに、自分もそっちへ行った方がはるかに役に立ったはずなのに。という思いがずっとありました。

ただこの当時は「社会性」が足りなかったのです。普通の町中で誰とでもすぐ話せるような資質を持ち合わせていないのに、いきなり見ず知らずの被災地へ行ってそれができるはずがないのです。
このことは自覚していましたが、その仕事を割り振ったのはたかだか一週間前に活動に入った連中だったのです。連中とはたかだか一時間会食をしただけの関係でした。その連中が我々の「人事権」を握っていて、回されたのは物資の仕分けでした。自分が臨床心理士だということを打ち明けていただけに、その人事には不満がありました。

それからというもの、被災地で臨床心理士はいかに振舞うべきか、ということが自分の中の課題になりました。

実は臨床心理士は阪神淡路大震災の避難所で大きな失敗を犯しています。避難所にカウンセラーのブースを設けて避難者が相談に来るように待機していても、誰も相談に来なかったというのです。それで保健師の方が何人か見つくろって連れてきてもらい、その人たちに「怖かったやろ?」なんて声をかけたそうです。

こんなアプローチが適切でないということは、実際の避難所を観てみれば分かります。現地はむしろ「みんなで頑張って目の前の危機を乗り切ろう」という、高揚した空気が優位なのです。そこでは「心の傷」を表に出すということはむしろはばかられるのです。

治療が必要な「心の傷」はあってもこんな風に「無理やりほじくり返す」アプローチはむしろするべきでないと思います。実際、このときの臨床心理士の振る舞いは後々非難されました。

南三陸町のときもそれを勉強して知っていたので、現地ではむしろ黙々と物資の仕分けをしたり、思い出の写真を洗浄する姿を見せることの方が、よっぽどマシなような気がしました。それでも、臨床心理士の資格を活かせなかったという不満足は残りました。

そしてT4Uに来たのはそれから1年後の2012年5月のことでした。この頃はほとんどの避難者が仮設住宅に入居し、ライフラインも一通り復旧してきていました。この頃になるとそれまで気を張って自分を保ってきた人ほど落ち着いてきてから気持ちに穴が開いたような状態になり、PTSDやうつなどが出やすくなります。「精神面のケア」が重要になってくるのは、むしろこれ以降なのです。

それで今度こそ資格を活かした活動ができる気がしましたが、やっぱり消化不良気味でした。マッサージ師の資格を持つ夢さんがすっかり人気者になっているときに、自分はこれといった援助技術があるわけでもなく、かと言って無理やり心の傷をほじくるような愚を犯すわけにもいかず、身動きが取れなくなりました。やれることと言ったら雑用と現地の方々との世間話と、あとは子供と遊ぶことくらいでした。それはそれで楽しくやれたけれども、やっぱり資格を活かすって難しいという課題が残りました。

ただそれはそれで良いと思うのです。「ケア」とは「結果的になるもの」であって、最初からケアを目的にしてもうまくいかない。ケアは相手との関係性を利用してしか出来得ないものなので、バカ話しかしない関係性なら、そのままバカ話をすることが、キャッチボールがしたくなる関係性なら、キャッチボールをすることが、一番良い「ケア」なのです。そうして楽しい体験や安心する体験が増えてゆくことで、過去の「心の傷」はだんだん直視できるものになってゆきます。

そして去年の活動の後、チーム内では「結果とゴールが見えない支援」に対してモチベーションが保てないという人も出てきました。瓦礫の清掃のように「綺麗になった」という結果が目に見えて分かるものには達成感がありますが、精神面のケアは必ずしもそういう目に見えて分かる結果というのが見えないからです。また、精神面のケアには「終結」と呼べるものがありません。そうすると援助者の方が精神的にまいってしまうということが往々にしてあるのです。

そこで臨床心理士としての資格を活かせるのはむしろそこだと思いました。そういう援助者側の心理というものを、常に実体験しているからです。現地で出会う人とは世間話だけでも遊ぶだけでも、それが一番良いケアだと思えればそれで良い。むしろチームのモチベーションを下げることなくうまく回すということに専門性を発揮するべきではないかと思ったのです。

そのように方針を固めて挑んだ今回の活動は、自分の中では充実していました。社会性の面もそういう信念を持って臨むと不思議とついてくるもののようで、初対面のメンバーとも打ち解けられたし、現地でも緊張することなく活動できました。

それとT4Uでは二度目の活動なので、こういうパターンはそうなってこうなって…というのがだいたい見えていたというのも、今回うまくやれた要因ですな。

なんか活動報告になってないような気が。。


拡散思考の人間なので書き始めるとどんどん話が広がって「まとめる」ことが苦手です。細かい感想は思い出し次第追加します。
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